Rトピックス
自分の住まいは自分でつくる 〜築40年の団地をDIYリノベ、Kさんの事例〜
text=西村周治(神戸R不動産/Lusie inc.)

神戸R不動産でも注目している塩屋エリアの古い団地の一室を購入し、DIYでリノベーションした事例をご紹介します!


団地の一室、DIYでクロスが剥がされて、コンクリートの素肌が露わになった様子。

築年数が古く価格もお買い得になった団地を、DIYで自分らしくリノベーションして暮らしている方がいます。
今回取材させていただいたKさんにお会いしたきっかけは、僕がDIYをしながら団地を改装しているときに、既に団地に住んでいるKさんから、今住んでいる団地の部屋を購入するにあたりDIYで改装してみたいと相談を受けたことでした。


塩屋にある団地。(窓から見える海と山の景色が素晴らしい)

限られた予算ということもあり、全部を設計事務所や工務店まかせにするのではなく、できるところはDIYで、できないところはプロにお任せをするという計画にして工事がスタートしました。


団地の間取り図。(黒の部分は構造、灰色の壁は全て撤去も可能な壁)※画像をクリックすると拡大してご覧いただけます。

団地の室内の間取りは、鉄筋コンクリートの柱と梁で構成される構造で、基本的に室内の壁は解体できるものばかりなので、水回り以外は自由に間取りを考えることができ自由な平面計画が可能です。今回は景色が大きく見える、大きなお部屋が欲しいということで、大きな1LDKに改装することにしました。


クロスを剥がす様子。(別のお部屋の事例)

入居者さんは住みながら、できるところから改装を始めていきました。
まずはビニルクロスを剥がす作業。コンクリートが地肌だとすれば、ビニルクロスを角質のように、素肌を現しにする作業を丁寧に行っていきました。

※参考 R不動産toolbox クロスの剥がし方

DIYにてコツコツと数日かけて、団地の壁が40年ぶりに素肌を現しました。綺麗になったコンクリート面はそのままでも充分仕上げとしてもいけるんじゃないかというクオリティーでした。
入居者さんはさらに綺麗に仕上げて、塗装をする下地をつくってから、工務店に工事を引き継ぎ、仮住まいへお引越しをして本格的な工務店による工事がスタートしました。今回担当した工務店はフロッグハウスという団地のリノベーションを得意とする工務店。

Kさんからバトンタッチされて工事を引き継いだ工務店のフロッグハウスは、まず解体から工事をスタートしました。 随時入居者さんに見てもらって、試しに解体の作業も参加してもらいました。


Kさんも参加した、解体現場。

入居者・設計・監督・職人による度重なる打ち合わせの風景。

通常のアプローチと違って、設計、監督、職人の打ち合わせは、入居者さんが適宜参加する形式だったので、何度も現地でのやりとりが必要となったけれど、じっくり打ち合わせを重ねて現場は進んでいきました。

工事も中盤にさしかかり、床仕上げやキッチン設備が据え付けられる前に、塗装のワークショップを行うことになりました。塗装についてはプロの職人ではなく、あえて入居者さんのDIYにて全ての天井・壁を塗装をしました。
でもここでは、ただ普通にDIYで塗装をするのでなく、「ペイントパーティー」と称して、団地内にお住まいの人々にも来ていただいて、塗装のワークショップを開催しました。塗装って意外と簡単で、DIYでもできることを皆さんに実感していただける機会となりました。近所の方からも「自分の家も塗ってみたい、DIYって意外と簡単なんだ」と言っていただけました。


好きな絵を書いてちょっと遊んでから塗装。

「ペイントパーティー」当日は部屋の中は人でいっぱいで大盛況。ご近所の方も見に来てくださいました。

入居者さんのDIYによる塗装工事が終わってから、また工務店のフロッグハウスさんに仕事をバトンタッチ。ここから無垢材の床フローリングや設備の据え付けを行いました。
通常塗装は工程の最後になる手順なのですが、入居者さんがDIYにて塗装を行うので床や設備を仕上げてしまってからでは汚れてしまう可能性があり、床や設備が据え付けられる前にDIYで塗装を行うこととしました。


職人がタイルを貼って、キッチンや洗面など設備を設置する。

フロッグハウスによるフローリング貼り設備の設置が終わって入居者さんへと引き渡しになりました。
引き渡しが終わっても完成ではなく、さらにDIYで最後の塗装補修を行いました。


完成した内装と団地からの眺め。眼下に市街地、近くに山、遠くに海の風景。

現在Kさんは団地に居住されています。内装は自分やみんなと協力して手を動かして行っただけに、壁ひとつにも愛着を感じています。賃貸では部屋を自由に改装することはできなかったけれど、購入したので好きにDIYカスタマイズして自分らしい空間に仕上がりました。

塩屋エリアは、団地だけじゃなくて坂の上の戸建も高齢化が進んで空き家が目立つようになってきています。
でも今、イラストレーターやミュージシャンなどのアーティストや若い世代が引っ越してきています。子どもも多く、公園や海などで遊べる場所も充実。団地や空き家から、新たに若いコミュニティーが形成されつつあります。
築年数の経った団地、駅からちょっと坂を登った戸建など、少し条件付きではありますが、塩屋エリアで「自分の住まいは自分でつくる」ような形であれば、コストを抑えて楽しい住まいが実現できそうじゃないでしょうか?

※参考 コラム「団地を買うという選択〜自分の住まいは自分でつくる〜」(神戸における売買団地の事例)

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